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21〜3041〜50
 
31.
ぬくもりをひとくち飲む
カップの中に落ちた口紅が
薄い人魂の形で泳ぐ
32.
薔薇の蕾がひらくとき
そこへうずめた
私のあきらめも花になる
33.
帽子をなおして
ひとます戻る
スティックのり
34.
静かな入り江
空の白砂は
うろこ雲
35.
くるくると
椿へ潜る
目白の背
36.
光をはねかえし風を切る
雨粒のときは
空から落ちるのも楽しい
37.
かつて背負っていた重苦しさの
幾ばくかはセーヌにゆだね
あなた 影の中から語りかける詩人
38.
いくら二粒あれば
小豆飯にも
眼爛爛
39.
雪柳の枝々に
花咲くように
若葉ほころぶ
40.
雨が椿の花落とす
紅色の花は顔をこちらへ向けたまま
頬から背から水のこぼれる
 
21〜3041〜50