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31〜4051〜60
 
41.
髪にドレスに惜しみなく
香り立つ白珠を飾る
盛りの馬酔木
42.
熱いじゃがいもの上で踊る
白い薄絹
風にゆらめく自在のからだ
43.
何の仕組みか知らないけれど
愛するあなたが終わる日からは
一緒にいるのが容易くなるの
44.
曇った空のむこうのほうで
かすかに雲がふるえています。
雷のはしっこがあるのです。
45.
エアコンディショナーが吐く暖気にうずもれた
狭いシートの上で
浅い速い息で走らせている
46.
茹で上げたこれ
奴だったらと言いつつ
ブロッコリーを縦に裂く
47.
山桃の枝が跳ねている
鳥の尾羽が見え隠れして
やわらかい実が消えてゆく
48.
村のお宮の白いひとと
ふわりと笑ってお辞儀をして
私たちは別れて帰る
49.
青に白線をひきながら
飛び去る鉄製の
軽やかな姿
50.
馬酔木の花が
鈴のかたちの香りを
ころころよこす
 
31〜4051〜60