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41〜5061〜70
 
51.
ぬすんだ杭を抱いた手に
いくつものささくれを立てて
雨の夜に大きな目をあいている
52.
緑陰に酷暑のまなざしを遠ざけ
わたしたちは暮れるまで
うたい交わして凪いでいた
53.
立ったり座ったりして
露草が
青い髪挿を磨いている
54.
東からくる風は言う
潮の声を持ったけれども
聞けるほどには磨かれすぎて細かだと
55.
爪でえぐった傷
こわい夢は消えないまま
小さな冠をきらめかす
56.
混み合っている言葉たちに
あしあとが
猫と知れるのが残されている
57.
きらりきりきり
しずくの音が
ひかりとであって鳴っている
58.
黄色い貝がらのある浜に
波の櫛あとを
わたしたちは触れず見ていた
 
41〜5061〜70