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   おやすみなさい
小さいとき私は
さようなら、より
おやすみなさい、が苦手だった

たとえば絵本の中
愛らしいと言われるうさぎが
無表情に笑い、泣き、家に帰り
最後のページで目を閉じる


おやすみなさい、と言われて


それは
ただ、目を閉じさせるだけのように見えて
それだけしか知らない子供のところへも来るのだと
どこからともなく、ひろっていた


小さいとき私は、
説明する言葉だけを持たず
おやすみなさい、が苦手だった

 

 
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